お役立ちコラム集

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月: 2025年12月

  • 【3分かんたん解説】多要素認証(MFA)とは何か?

    【3分かんたん解説】多要素認証(MFA)とは何か?

    なぜ今、企業セキュリティの“前提条件”になっているのか

    近年、企業の情報漏洩事故の多くは「不正ログイン」を起点として発生しています。その原因の大半は、IDとパスワードだけに依存した単要素認証です。
    この課題に対する最も現実的かつ効果的な対策が、**多要素認証(Multi-Factor Authentication:MFA)**です。

    MFAは「セキュリティを強化する追加オプション」ではなく、もはやクラウド時代における必須インフラといっても過言ではありません。


    多要素認証の基本構造

    「3つの要素」の組み合わせ

    多要素認証とは、以下の異なる性質の認証要素を2つ以上組み合わせる認証方式です。

    1. 知識情報(Something you know)
       ・パスワード
       ・PINコード
       ・秘密の質問
    2. 所持情報(Something you have)
       ・スマートフォン
       ・ワンタイムパスワード(OTP)トークン
       ・ICカード、USBキー
    3. 生体情報(Something you are)
       ・指紋
       ・顔認証
       ・虹彩認証

    重要なのは「2段階認証=MFA」ではない点です。
    同じ要素を2回使っても多要素にはならないため、
    例:

    • パスワード+秘密の質問 → ❌
    • パスワード+スマホOTP → ⭕

    という違いがあります。


    MFAが必須になった背景

    パスワードは“もう守れない”

    MFAが急速に普及した背景には、以下の現実があります。

    • フィッシング攻撃の高度化
    • ダークウェブでのID・パスワード流通
    • パスワード使い回しの常態化
    • クラウド利用による社外アクセス増加

    特にSaaSやクラウドサービスでは「社内ネットワーク」という境界が消え、
    認証=セキュリティの最前線になっています。

    実際、MicrosoftやGoogleは
    「MFAを導入するだけで不正ログインの9割以上を防げる」
    と公表しており、対費用効果の面でも極めて優秀です。


    多要素認証の代表的な方式

    1. ワンタイムパスワード(OTP)

    • SMS認証
    • 認証アプリ(Google Authenticator等)

    導入しやすい一方、SMSはSIMスワップ攻撃のリスクがあります。

    2. プッシュ認証

    スマホに「ログイン許可」の通知を送り、タップで認証。
    ユーザー体験が良く、近年主流になりつつあります。

    3. ハードウェアトークン

    物理デバイスを用いるため安全性は高いが、管理コストが課題。

    4. 生体認証

    利便性が高く、パスワードレス化とも相性が良い方式です。


    MFA導入で失敗しやすいポイント

    多要素認証は「入れれば終わり」ではありません。
    よくある失敗例として、

    • 利便性を無視して現場に嫌われる
    • SaaSごとにMFAがバラバラ
    • 例外運用(管理者・特権ID)が甘い
    • BYODや私物スマホとの整理不足

    といった点があります。

    重要なのは「セキュリティ」と「業務効率」の両立です。


    MFAは“単体”ではなく“統合”が鍵

    現実の企業環境では、

    • Microsoft 365
    • Google Workspace
    • 各種業務SaaS
    • VPN、VDI、リモートアクセス

    など複数のシステムが混在します。

    そのため、
    ID管理・SSO・アクセス制御とMFAを一体で設計すること
    が、運用負荷とセキュリティ強度を両立するポイントになります。


    SmartGateが担う役割

    MFAを「現実解」にするために

    こうした背景の中で、SmartGateは
    多要素認証を含む統合的なアクセス制御基盤として位置づけられます。

    • SSOとMFAを組み合わせた一元管理
    • クラウド/オンプレ混在環境への対応
    • 利用者・デバイス・場所に応じた柔軟な認証制御
    • 過度な操作を強いないユーザー体験設計

    「強いけれど使われないセキュリティ」ではなく、
    “業務を止めずに守る”ためのMFA運用を実現できる点が特徴です。


    まとめ

    MFAは「導入」ではなく「設計」の時代へ

    多要素認証は、

    • 情報漏洩対策
    • クラウド活用
    • テレワーク・BYOD
    • ゼロトラスト

    すべての土台となる技術です。

    これからの企業に求められるのは、
    MFAをどう組み込み、どう運用するかという視点です。

    SmartGateのような統合型ソリューションを活用しながら、
    自社の業務とリスクに合った認証設計を行うことが、
    これからのセキュリティ対策の“スタンダード”になっていくでしょう。

  • 中小企業における情報漏洩対策・セキュリティ施策の優先度が低くなりがちな理由と、現実的な打ち手とは

    中小企業における情報漏洩対策・セキュリティ施策の優先度が低くなりがちな理由と、現実的な打ち手とは

    はじめに

    サイバー攻撃や情報漏洩のニュースは、もはや大企業だけの話ではありません。ランサムウェアや不正アクセス、内部不正などの被害は年々増加しており、実際には被害企業の多くが中小企業であることも指摘されています。
    それにもかかわらず、中小企業では情報漏洩対策やセキュリティ施策の優先度が、どうしても後回しになりがちです。本コラムでは、その背景にある現状と原因を整理しつつ、中小企業でも無理なく取り組める現実的な対策の方向性について考察します。


    中小企業におけるセキュリティ対策の現状

    多くの中小企業では、以下のような状態が見られます。

    • ウイルス対策ソフトは入れているが、それ以上は手付かず
    • 社内ルールはあるが、実態は個人任せ
    • 私物PCやスマートフォンで業務を行っている
    • VPNやクラウドサービスは使っているが、設計は最低限
    • セキュリティについて「聞かれたら答える」レベルに留まっている

    決して「何もしていない」わけではないものの、体系立ったセキュリティ施策にはなっていないというケースがほとんどです。


    なぜ中小企業では優先度が下がるのか

    1. 事業成長・売上が最優先になりやすい

    中小企業にとって、日々の最大の関心事は売上確保や人材確保です。
    セキュリティ対策は「直接売上を生まないコスト」と認識されやすく、どうしても後回しにされがちです。

    2. 専任の情報システム担当者がいない

    多くの中小企業では、

    • 総務
    • 管理部
    • 代表者自身

    がセキュリティを兼務しています。
    その結果、専門的な判断ができず、「何から手を付ければいいか分からない」状態に陥ります。

    3. 被害が自分事として想像しにくい

    「うちは小さい会社だから狙われない」
    「大企業や金融機関の話でしょ」

    こうした認識は根強く残っています。しかし実際には、対策が弱い企業ほど攻撃対象になりやすいというのが現実です。

    4. ISMSなどの認証が“重すぎる”

    ISMS(ISO27001)などの認証制度は、セキュリティ体制を示す有効な手段ですが、

    • 文書作成
    • 運用負荷
    • 監査対応
      などのハードルが高く、中小企業にとっては導入・維持が難しいケースも少なくありません。

    それでもセキュリティ対策が必要な理由

    セキュリティ事故が起きた場合の影響は、中小企業ほど深刻です。

    • 取引停止・契約解除
    • 社会的信用の失墜
    • 損害賠償・復旧コスト
    • 事業継続そのものへの影響

    特にBtoBビジネスでは、
    **「セキュリティ体制を説明できるかどうか」**が、取引継続や新規受注に直結する場面も増えています。


    中小企業にとって現実的な対策の考え方

    1. 完璧を目指さない

    重要なのは、
    **「全部やる」ではなく「リスクの高い部分から抑える」**ことです。

    • どこから情報が漏れやすいのか
    • 外部・私物端末の利用はあるか
    • クラウドサービス中心の業務か

    まずは自社の業務実態を整理することが第一歩です。


    2. 技術で“人のミス”を補う

    ルールだけでは限界があります。
    中小企業では特に、技術的に制御できる部分を増やすことが重要です。

    例:

    • 業務システムへのアクセス経路を限定
    • 個人端末にデータを残さない
    • 契約終了時に即時アクセス遮断

    こうした対策は、説明もしやすく、運用負荷も抑えられます。


    3. セキュアブラウザなどの「部分導入」を活用する

    全社的なMDMやISMSが難しい場合でも、

    • 外部委託者
    • 派遣社員
    • BYOD利用者

    など、対象を限定したセキュリティ対策であれば現実的です。

    セキュアブラウザは、

    • Web業務に限定できる
    • データを端末に残さない
    • VPNより運用が軽い

    といった点で、中小企業との相性が良い対策の一つと言えます。


    「対策していること」を説明できる体制へ

    最終的に重要なのは、
    **「何をしているかを、取引先に説明できるか」**です。

    • ISMSを取得していなくても
    • 大規模投資ができなくても

    「リスクを理解し、対策を講じている」ことが伝われば、
    取引先からの評価は大きく変わります。


    おわりに:中小企業にとっての「現実解」としてのSmartGate

    ここまで見てきたように、中小企業では

    • 人も時間も限られている
    • ISMSのようなフルセットの仕組みは重い
    • それでも取引先からは一定のセキュリティ水準を求められる

    という板挟みの状況に置かれがちです。

    こうした中で重要なのは、
    **「理想論ではなく、説明可能な現実解を持つこと」**です。

    SmartGateのようなセキュアブラウザ型のソリューションは、

    • 端末を完全に管理しなくても
    • BYODや外部人材を前提にしながら
    • Web業務における情報持ち出しリスクを抑制できる

    という点で、中小企業の実情に合った選択肢の一つと言えます。

    特に、

    • 外部委託者はセキュアブラウザ経由のみで業務
    • クラウドサービスへのアクセス経路を限定
    • 契約終了時はアカウント停止で即遮断

    といった運用は、技術的な対策でありながら、取引先にも説明しやすいという大きなメリットがあります。

    セキュリティ対策は、もはや
    「どれだけ高度か」よりも
    **「どれだけ現実的に運用でき、第三者に説明できるか」**が問われる時代です。

    SmartGateは、ISMS取得が難しい中小企業にとっても、
    “セキュリティに向き合っている企業である”ことを示す具体的な材料として、検討に値する選択肢と言えるでしょう。

  • 【かんたん5分解説】情報漏洩を防ぐためのリモートワーク環境設計

    【かんたん5分解説】情報漏洩を防ぐためのリモートワーク環境設計

    リモートワークの定着により、働く場所の自由度は大きく向上しました。一方で、情報漏洩対策やセキュリティ設計が十分に見直されないまま運用されているケースも少なくありません。
    近年はVPNの脆弱性を狙った攻撃や、ID・パスワードの窃取を起点とした不正アクセスが増えており、従来型の対策だけではリスクを抑えきれなくなっています。

    本記事では、ゼロトラストの考え方を踏まえつつ、情報漏洩を起こしにくいリモートワーク環境をどのように設計すべきかを解説します。

    リモートワークにおける情報漏洩リスクの変化

    オフィス中心の働き方では、「社内ネットワーク=安全」という前提が成り立っていました。しかしリモートワークでは、その境界自体が消失しています。

    自宅や外出先のネットワーク、私物端末(BYOD)の業務利用、クラウドサービスへの直接アクセスなど、業務環境は分散化しました。
    この結果、ネットワークの内外で信頼を分ける考え方は通用しなくなり、情報漏洩対策の前提そのものが変化しています。

    ゼロトラストを前提にした環境設計

    こうした背景から注目されているのが、ゼロトラストセキュリティです。
    ゼロトラストでは、社内・社外を問わず「何も信頼しない」ことを前提に、アクセスのたびに正当性を検証します。

    IDを起点とした認証、アプリ単位でのアクセス制御、端末状態や接続条件を加味した判断などが重要な要素となります。
    ネットワーク境界ではなく、「誰が・何に・どの条件でアクセスしているか」を軸に制御することが、現代のリモートワーク環境では不可欠です。

    端末を信用しないリモートワーク設計

    ゼロトラストの考え方では、端末そのものを全面的に信用しません。
    端末の紛失や盗難、マルウェア感染、私物端末の業務利用は、いずれも現実的に起こり得る前提です。

    そのため重要なのは、端末に業務データを残さない設計です。
    MDMは有効な手段の一つですが、すべての企業に必須というわけではありません。

    アプリベースで実現する情報漏洩対策

    近年は、アプリ単位で業務データを制御するアプローチが注目されています。
    業務は特定のアプリ経由でのみ行い、ローカル保存やコピー、ダウンロードを制御することで、情報漏洩リスクを抑えます。

    SmartGateのようなアプリベース管理の仕組みを活用すれば、MDMに依存せずとも、ゼロトラストに近い考え方を実装できます。
    もちろん、必要に応じてMDMと組み合わせることで、より強固な構成にすることも可能です。

    VPN依存のリモートワークが抱える課題

    リモートワーク対策として広く使われてきたVPNですが、近年は課題も顕在化しています。
    VPN機器の脆弱性を突いた攻撃や、一度接続すると社内ネットワーク全体にアクセスできてしまう構造は、大きなリスクとなります。

    VPNは「社内に入れる」ことを目的とした仕組みであり、「何をさせるか」を細かく制御する設計ではありません。

    VPNに代わるアクセス制御の考え方

    現在は、ネットワークに入れるのではなく、必要な業務アプリだけに接続させるという発想が広がっています。
    ID・認証を起点としたアクセス制御や、アプリ単位の接続制限を組み合わせることで、VPNに依存しないリモートワーク環境を構築できます。

    運用を前提にしたセキュリティ設計

    どれほど優れた仕組みを導入しても、運用が伴わなければ意味がありません。
    アカウントの棚卸しや権限の見直し、インシデント発生時の対応ルールなど、日常運用まで含めて設計することが重要です。

    特にリモートワーク環境では、人事・総務・情シスの連携が欠かせません。
    人の注意に依存するのではなく、無意識でも安全な行動になる構造を作ることが、継続的な情報漏洩対策につながります。

    まとめ

    リモートワークにおける情報漏洩対策は、VPNやMDMといった単一技術の導入ではなく、ゼロトラストを前提とした全体設計が鍵となります。
    アプリベースで管理するSmartGateのような仕組みは、VPN依存から脱却しつつ、柔軟で現実的なリモートワーク環境を実現する選択肢の一つと言えるでしょう。

  • MDMだけでは防げない?情報漏洩対策の盲点とセキュアブラウザが注目される理由

    MDMだけでは防げない?情報漏洩対策の盲点とセキュアブラウザが注目される理由

    はじめに:なぜ今、MDMだけでは足りないのか

    テレワークの常態化、SaaSの急増、BYOD(私物端末の業務利用)の拡大により、企業の情報漏洩リスクは年々複雑化しています。かつては「社内ネットワークを守る」ことがセキュリティ対策の中心でしたが、現在は人と端末が社外に分散することが前提の時代です。

    その結果、

    • 社員の端末からの情報持ち出し
    • Web経由での意図しない情報漏洩
    • SaaS利用時のガバナンス低下

    といった課題が顕在化しています。こうした背景から、多くの企業がMDM(Mobile Device Management)を導入してきましたが、近年はMDMだけではリスクを取り切れないケースも増えています

    本記事では、まず情報漏洩対策としてのMDMの役割と限界を整理し、そのうえで次の打ち手として注目されるセキュアブラウザという考え方を解説します。具体的なソリューションについては、後半で触れていきます。


    情報漏洩対策としてのMDMとは

    テレワークやBYOD(私物端末の業務利用)が一般化した現在、企業の情報漏洩リスクは「社内ネットワーク」ではなく「端末そのもの」へと重心が移っています。その文脈で中核となるのがMDM(Mobile Device Management)です。

    MDMは、スマートフォンやタブレット、ノートPCといったエンドポイント端末を一元的に管理し、紛失・盗難・不正利用時の被害を最小化するための仕組みです。


    MDMで実現できる基本的な情報漏洩対策

    MDMが担う役割は多岐にわたりますが、情報漏洩対策という観点では以下が代表的です。

    端末の利用制御・ポリシー管理

    • パスコード・生体認証の強制
    • OSやセキュリティパッチの適用状況管理
    • Jailbreak / Root化端末の検知・利用禁止

    紛失・盗難時の対策

    • リモートロック
    • リモートワイプ(端末初期化)
    • 位置情報の把握

    業務データと私用データの分離

    • 業務用アプリ・データのみを制御対象に
    • 退職・契約終了時は業務領域だけを削除

    これらにより、「端末が外に出ること」自体は前提としながら、リスクを管理下に置くことが可能になります。


    MDMだけでは防ぎきれない情報漏洩の現実

    一方で、MDMを導入しても情報漏洩事故が後を絶たないのも事実です。その理由は明確で、MDMは「端末管理」には強いが、「利用中のデータ操作」までは完全に制御できないからです。

    例えば以下のようなケースはMDM単体では防ぎづらい領域です。

    • 業務システムをブラウザで利用中にデータをコピー
    • 個人向けクラウドストレージへのアップロード
    • Webメール経由での情報持ち出し
    • スクリーンショットや画面キャプチャ

    つまり、**「どの端末か」ではなく「どう使われているか」**という視点が不可欠になってきています。


    セキュアブラウザという考え方

    そこで注目されるのがセキュアブラウザです。

    セキュアブラウザは、業務で利用するWebアクセスを専用の安全なブラウザ環境に限定し、以下のような制御を可能にします。

    Web利用時の情報持ち出し防止

    • コピー&ペーストの制御
    • ファイルダウンロードの制限
    • 画面キャプチャ・印刷の制御

    クラウド・SaaS利用時の安全性向上

    • Webメールや業務システムへの安全なアクセス
    • 端末にデータを残さない設計
    • ログ取得による操作可視化

    MDMが**「端末の外枠を守る」仕組みだとすれば、セキュアブラウザは「業務データが触れられる瞬間を守る」**技術だと言えます。


    MDM × セキュアブラウザの組み合わせが最適解な理由

    近年の情報漏洩対策では、単一製品で全てを解決しようとするのではなく、役割分担による多層防御が基本です。

    役割分担の整理

    • MDM:端末の状態・利用可否を管理
    • セキュアブラウザ:業務データの操作・持ち出しを制御

    この組み合わせにより、

    • BYODでも高いセキュリティ水準を維持
    • VPN依存を減らしたゼロトラスト的な構成
    • 情シスの運用負荷軽減

    といった効果が期待できます。


    SmartGateが果たす役割

    こうした文脈で注目されているのが、**セキュアブラウザ型の情報漏洩対策ソリューション「SmartGate」**です。

    SmartGateは、

    • 端末にデータを残さないWebアクセス
    • コピー・ダウンロード・画面操作の柔軟な制御
    • MDMやID管理基盤との親和性

    といった特長を持ち、既存のMDM環境を活かしながら、情報漏洩対策を一段引き上げることが可能です。

    「MDMは入っているが、それでも不安が残る」 「SaaS利用が増え、Web経由の情報漏洩が気になる」

    そうした企業にとって、SmartGateはMDMを補完する現実的かつ効果的な選択肢と言えるでしょう。


    まとめ:MDM時代の次の一手をどう打つか

    • 情報漏洩対策の主戦場は「端末管理」から「利用中のデータ操作」へと移行している
    • MDMは今後も必須だが、単体ではリスクを取り切れない
    • セキュアブラウザはSaaS・Web利用時代に適した現実的な対策
    • SmartGateはMDMを否定せず、補完・強化する選択肢

    セキュリティ対策は、ツールを導入して終わりではありません。自社の働き方・業務フローに即した設計と組み合わせこそが、情報漏洩を本質的に防ぐ鍵となります。

    MDMを導入したその先で、何を追加すべきか——その答えの一つが、セキュアブラウザ×SmartGateです。

    • 情報漏洩対策の主戦場は「端末」から「利用中のデータ操作」へ
    • MDMは必須だが、単体では限界がある
    • セキュアブラウザとの組み合わせで真価を発揮
    • SmartGateはMDM時代の次の一手となる

    情報漏洩対策はツール導入がゴールではありません。自社の働き方に合った設計と組み合わせこそが、実効性のあるセキュリティを実現します。

  • VPNの乗り換えは本当に正解か?サイバー攻撃の標的となる今、見直すべきリモートアクセスの考え方

    VPNの乗り換えは本当に正解か?サイバー攻撃の標的となる今、見直すべきリモートアクセスの考え方

    VPNの乗り換えは本当に正解か?

    リモートワークやクラウド活用が当たり前となった現在、多くの企業で「VPNの乗り換え」が検討テーマとして浮上しています。
    背景には、回線の遅さや同時接続数の問題だけでなく、VPN自体がサイバー攻撃の侵入口として狙われやすくなっているという現実があります。

    「古くなったから新しいVPNにする」という判断は分かりやすい一方で、
    そもそもVPNという仕組みが今の業務に合っているのかを考え直す企業も増えています。

    本記事では、VPNが置かれている最新のリスク状況を踏まえつつ、
    VPN以外の選択肢へ乗り換えるという視点も含めて整理します。


    なぜ今、VPNがサイバー攻撃の標的になっているのか

    VPNは「突破できれば中に入れる」構造になりやすい

    VPNは、認証を通過すると社内ネットワークへ接続できる仕組みです。
    この特性は利便性が高い反面、攻撃者にとっては

    • 脆弱性を突けば広い範囲に侵入できる
    • 認証情報が漏れれば正規ユーザーとして振る舞える

    という魅力的な標的になります。

    近年はVPN機器やソフトウェアの脆弱性を狙った攻撃が繰り返し報告されており、
    **「VPNを置いていること自体がリスクになり得る」**状況が生まれています。

    パッチ適用や運用管理が追いつかない現実

    VPNを安全に使い続けるには、

    • 脆弱性情報の常時チェック
    • 迅速なアップデート
    • 設定変更の影響確認

    といった継続的な運用が欠かせません。

    しかし実際には、情シスが限られた人数でこれらを完璧に回すのは容易ではなく、
    **「気づいた時には狙われていた」**というケースも起こり得ます。


    VPNを「新しくする」だけでは解決しない理由

    通信経路の問題と、情報管理の問題は別

    VPNの乗り換え検討では、

    • 速度が改善するか
    • 接続数が増やせるか

    といった通信面に注目が集まりがちです。

    しかし、サイバー攻撃の観点で重要なのは、

    • 接続後に何ができるのか
    • 情報が端末に残るのか

    という利用後の世界です。

    ここが変わらなければ、VPNを新しくしてもリスク構造は大きく変わりません。

    「社内に入れる」発想が前提になっていないか

    VPNは「社内ネットワークに入る」ことをゴールにした仕組みです。
    一方で、クラウド利用が中心となった現在では、

    • ネットワークに入らせる必要がない業務
    • 特定のシステムだけ使えれば良い業務

    も増えています。

    この状況でVPNを前提にし続けると、
    必要以上に広いアクセス権を与えてしまう設計になりやすくなります。


    VPN以外の対応策へ乗り換えるという考え方

    接続ではなく「利用」を制御する発想

    最近注目されているのは、

    • ネットワークへの接続を前提としない
    • アプリや業務単位でのアクセス制御

    といった考え方です。

    このアプローチでは、

    • 端末に情報を残さない
    • 操作範囲を限定する

    といった設計が可能になり、
    VPNが狙われるリスクそのものを減らす方向に進めます。

    BYODや外部委託との相性も変わる

    VPN前提の構成では、
    私物端末や外部パートナーの利用が増えるほど、管理は複雑になります。

    VPN以外の手段を前提にすると、

    • 端末を信用しない
    • 接続元を限定しない

    という設計が取りやすくなり、
    運用ルールもシンプルになります。


    VPN乗り換えを検討する今こそ、設計を見直すタイミング

    VPNの乗り換えは、

    • 機器更新の問題
    • コストの問題

    として始まることが多いですが、
    実はセキュリティ設計そのものを見直す好機でもあります。

    「VPNを続けるか、別の方法に切り替えるか」
    この問いに向き合うことで、数年先のリスクや運用負荷は大きく変わります。


    SmartGateで実現する、VPNに依存しないリモートアクセス

    SmartGateは、VPNのように社内ネットワークへ接続させるのではなく、
    業務システムの利用そのものを安全に提供するという設計思想を採っています。

    • 端末に情報を残さない
    • ネットワークを広く開放しない
    • 利用範囲を業務単位で制御できる

    といった特長により、
    VPNがサイバー攻撃の標的となる構造から距離を取ることが可能です。

    VPNの乗り換えを考え始めた今だからこそ、
    「別のVPNにする」だけでなく、
    VPNに頼らない選択肢としてSmartGateを検討してみてはいかがでしょうか。

  • VPNはやめられない?

    VPNはやめられない?

    ― 多くの企業がVPNに縛られ続ける本当の理由 ―

    「VPNはもう限界だと分かっている」
    「正直、使いづらい」

    そう感じながらも、VPNを使い続けている企業は少なくありません。近年はVPNを起点とした情報漏洩やランサムウェア被害も増え、「VPN=安全」という前提が揺らいでいるにもかかわらずです。

    なぜ企業はVPNを“やめられない”のでしょうか。
    本記事では、技術的な話ではなく、組織・心理・運用の観点からその理由を分解していきます。


    理由①「今まで問題なかった」という思考停止

    過去の成功体験が判断を鈍らせる

    VPNがここまで普及した背景には、「これまで大きな事故が起きなかった」という事実があります。

    • 長年VPNを使ってきた
    • 特に問題なく業務が回っていた
    • だから今も大丈夫だろう

    この思考は非常に強力です。しかし、環境は大きく変わっています

    • テレワークの常態化
    • BYODの拡大
    • クラウドサービスの利用増加

    「昔うまくいっていた設計」が、今の働き方に合わなくなっている可能性は高いのです。


    理由②「代替を検討する時間がない」

    情シスが“守り”に追われている現実

    VPNをやめるには、

    • 現状把握
    • 代替手段の検討
    • 社内調整
    • 移行計画

    といった工程が必要です。

    しかし多くの情シスは、

    • 日々の問い合わせ対応
    • 障害対応
    • アカウント管理

    といった目の前の業務で手一杯です。

    その結果、「問題は感じているが、検討する余裕がない」という状態に陥り、VPNは惰性で使われ続けます。


    理由③「VPN=セキュリティ対策」という誤解

    経営層・現場との認識ギャップ

    VPNは長年「セキュリティ対策の代表例」として語られてきました。そのため、

    • VPNをやめる = セキュリティを弱める
    • VPNがない = 危険

    というイメージが社内に根付いています。

    実際には、VPNは
    **「社内ネットワークに入るための手段」**であって、
    「情報漏洩を防ぐ万能策」ではありません

    しかしこの誤解を解くには、説明コストがかかります。その結果、誰も踏み込まず、VPNは温存されます。


    理由④「社内システムがVPN前提で作られている」

    設計思想そのものが足かせになる

    多くの企業では、

    • 社内システム
    • ファイルサーバー
    • 業務アプリ

    が「社内ネットワークからのアクセス」を前提に設計されています。

    この場合、VPNをやめることは
    ネットワーク設計全体の見直しを意味します。

    「そこまで大きな話にしたくない」
    「触ると影響範囲が広すぎる」

    こうした心理が、VPNを“外せない存在”にしています。


    理由⑤「責任を取りたくない」という無意識の防衛

    変えないことが一番安全

    VPNを使い続けて事故が起きた場合、
    「一般的な対策をしていた」と説明できます。

    一方、新しい仕組みに切り替えた直後に問題が起きると、
    「なぜ変えたのか?」
    という問いが向けられます。

    結果として、
    変えないことが最も責任を回避しやすい選択になってしまうのです。


    VPNは「やめられない」のではなく「やめ方が分からない」

    ここまで見てきた理由は、どれも
    「VPNが優れているから」ではありません。

    • 慣れ
    • 忙しさ
    • 誤解
    • 組織構造
    • 心理的ハードル

    これらが重なり合い、VPNは“やめられない存在”になっています。


    発想を変える:「ネットワークに入れない」設計へ

    VPNを外す=無防備、ではない

    重要なのは、
    VPNを外すこと自体ではなく、何に置き換えるかです。

    近年は、

    • 社内ネットワークに入れない
    • 業務システム単位でアクセスを制御する
    • 端末に情報を残さない

    といった設計が主流になりつつあります。


    「やめられないVPN」から抜け出す選択肢 ― SmartGate

    SmartGateは、VPNのように端末を社内ネットワークへ接続させるのではなく、業務へのアクセスそのものを制御するアプローチを取ります。

    • BYODでも端末に業務情報を残さない
    • 社内ネットワークを公開しない
    • 情シスの運用負荷を増やさない

    これにより、
    「VPNを完全にやめるかどうか」ではなく、
    **「VPNに依存しない範囲を少しずつ広げる」**という現実的な移行が可能になります。


    まとめ

    VPNがやめられない理由は、技術ではなく人と組織にあります。
    だからこそ、無理に否定するのではなく、

    • どこが限界なのか
    • どこから置き換えられるのか

    を整理することが重要です。

    「とりあえずVPN」を続ける前に、
    本当に守るべきものは何かを一度見直してみてはいかがでしょうか。

  • VPNとBYODの相性が最悪になりがちな理由

    VPNとBYODの相性が最悪になりがちな理由

    ― なぜ「とりあえずVPN」は現場で破綻するのか ―

    テレワークや外出先での業務が当たり前になり、BYOD(私物スマートフォン・PCの業務利用)を導入・黙認する企業は年々増えています。その際、セットで語られがちなのが「VPNを使えば安全」という考え方です。

    しかし実際の現場では、VPN × BYODの組み合わせが、セキュリティ面・運用面の両方でうまく機能していないケースが少なくありません。本記事では、その理由を構造的に整理していきます。


    VPNは「管理された端末」を前提とした仕組み

    社給端末とBYODでは前提条件が違う

    VPNは本来、社給PCのように企業が管理・統制できる端末で使われることを想定しています。

    • OSやアプリのバージョンが統一されている
    • ウイルス対策やパッチ適用が担保されている
    • 端末の紛失時も一定の対応が可能

    一方、BYOD端末はどうでしょうか。

    • OSやセキュリティ状態はユーザー任せ
    • どんなアプリが入っているか把握できない
    • 家族と共用されているケースもある

    この状態の端末をVPNで社内ネットワークに直結させること自体が、設計としてかなり無理があります。


    「VPNを入れさせる運用」が生む現場の混乱

    設定・問い合わせが情シスを圧迫する

    BYOD環境でVPNを使おうとすると、必ず次のような問題が発生します。

    • VPNアプリのインストール方法が分からない
    • OSアップデート後に突然つながらなくなる
    • 端末ごとに設定手順が違い、説明が煩雑

    結果として、情シスへの問い合わせが急増し、本来注力すべき業務に時間を割けなくなります。

    私物端末への「業務侵入」に対する抵抗感

    もう一つ見逃せないのが、利用者側の心理です。

    • 私物スマホに業務用VPNを入れたくない
    • 会社に端末を管理されている気がする
    • 何かあったとき、どこまで責任を負うのか不安

    この抵抗感により、「VPNはあるが使われていない」「一部の人だけが使っている」という形骸化した運用になりがちです。


    セキュリティ的にも「安心しきれない」理由

    VPNは「中に入った後」を守らない

    VPNは、接続時点での入口対策です。一度つながってしまえば、その端末は社内ネットワークの一員として扱われます。

    BYOD端末がもしマルウェアに感染していた場合でも、VPNはそれを前提に通信を遮断してくれるわけではありません。

    • 端末内の情報漏洩
    • 社内システムへの横展開
    • 誰が・どこまで操作したのか把握しづらい

    「VPNがあるから安全」という認識は、実態と乖離していることが多いのです。


    BYOD × VPNは“運用でカバーする”には限界がある

    ルール強化=現場負担の増加

    この問題に対し、

    • 利用ルールを厳しくする
    • 誓約書を取る
    • 定期的な注意喚起を行う

    といった対策を取る企業もありますが、技術的な不整合は運用では解決できません

    結果として、

    • 現場は使いづらい
    • 情シスは疲弊する
    • セキュリティは思ったほど向上しない

    という三方不満の状態に陥ります。


    BYOD時代に求められる「端末に情報を残さない」考え方

    発想を変える必要がある

    BYOD環境では、
    「私物端末をどう管理するか」ではなく、
    「私物端末に何も残さない」設計が重要になります。

    • 端末にデータを保存しない
    • ローカルに業務情報を持たせない
    • ネットワークに“入れない”前提で使わせる

    この発想が、VPN前提の設計からの転換点になります。


    VPNに頼らないBYODアクセスという選択肢 ― SmartGate

    SmartGateが提供するアプローチ

    SmartGateは、VPNのように端末を社内ネットワークへ接続させるのではなく、業務システムへのアクセスそのものを制御する仕組みです。

    • 私物端末に業務データを残さない
    • 社内ネットワークを開放しない
    • 利用状況を可視化しやすい

    これにより、BYOD環境でも「安全性」と「使いやすさ」を両立できます。

    「とりあえずVPN」からの脱却

    BYODが前提となった今、
    VPNを無理に当てはめ続けること自体がリスクになりつつあります。

    SmartGateのような仕組みは、

    • 情シスの運用負荷を下げ
    • 現場の抵抗感を減らし
    • セキュリティ設計をシンプルにする

    現実的な選択肢の一つと言えるでしょう。

  • 情報システム部に求められる「情報漏洩対策」の実務はどう変わってきたか

    情報システム部に求められる「情報漏洩対策」の実務はどう変わってきたか

    情報システム部(以下、情シス)の業務において、情報漏洩対策はもはや「特別な仕事」ではありません。日常業務の延長線上に常に存在し、しかもその範囲は年々広がっています。
    かつては社内ネットワークと社給端末を守っていればよかったものが、現在ではテレワーク、クラウド、外部委託、個人端末利用など、守るべき対象は複雑化しています。

    重要なのは、情シスの役割が単なる防御担当から、業務そのものを設計する立場へと変わってきている点です。


    情報漏洩対策は「インシデント対応」だけではない

    情シス業務の多くは“何も起きないようにする仕事”

    情報漏洩という言葉から、ランサムウェアや不正アクセスといった派手な事件を想像しがちですが、実際の情シス業務はもっと地味です。

    • 権限設定の見直し
    • 退職・異動時のアカウント管理
    • 業務委託先へのアクセス制御
    • 利用クラウドサービスの把握
    • 操作ログの取得と保管

    これらは表に出にくく、評価もされにくい一方で、一つでも抜けると重大な情報漏洩につながる要素です。情シスは「トラブルが起きない状態」を維持するために、常に見えない作業を積み重ねています。

    ルール強化が必ずしも安全につながらない理由

    情報漏洩対策というと、
    「持ち出し禁止」「ダウンロード禁止」「私物端末禁止」
    といったルール整備がまず検討されます。

    しかし現場視点では、

    • 外出先で資料を確認したい
    • 急ぎで顧客対応が必要
    • 自宅で作業を続けたい

    といった“業務上の正当な理由”が存在します。
    ルールだけを強化すると、結果的に私用メールや非公式クラウドといった情シスの管理外の手段が使われるリスクが高まります。


    「人がミスをする前提」で業務を設計するという考え方

    情報漏洩の多くは悪意ではなく「業務上の判断」

    実際の情報漏洩事故を見ていくと、内部犯行や悪意ある行動よりも、

    • 操作ミス
    • 認識不足
    • 業務を優先した結果の判断

    によるものが多くを占めます。
    つまり、情シスが向き合うべきは「悪い人」ではなく、忙しい業務環境そのものです。

    この前提に立つと、
    「ミスを防げ」と注意喚起するよりも、
    ミスが起きても情報が漏れない仕組みを用意する方が合理的です。

    端末管理の限界と運用負荷

    すべての端末を完全に管理し続けることは、特に中小企業にとって現実的ではありません。

    • OSやアプリの更新管理
    • セキュリティパッチ対応
    • 利用状況の把握
    • 紛失・盗難時の対応

    端末を厳しく管理するほど、情シスの運用負荷は増大します。その結果、本来注力すべき設計や改善に時間を割けなくなるケースも少なくありません。


    セキュアブラウザという「業務を止めない情報漏洩対策」

    「端末を信用しない」という発想

    近年注目されているのが、端末そのものを信用しないセキュリティ設計です。
    これは「どの端末からでも、情報を残さずに業務をさせる」考え方で、ゼロトラストの文脈とも相性が良いアプローチです。

    セキュアブラウザが情シスにもたらす変化

    セキュアブラウザは、

    • 端末にデータを保存しない
    • コピー・ダウンロード・画面キャプチャを制御できる
    • 認証と通信を分離できる

    といった特徴を持ちます。

    これにより情シスは、

    • 端末管理を過度に厳しくしなくてよい
    • BYODや外部委託を前提とした設計が可能
    • 事故発生時の影響範囲を限定できる

    といった運用面でのメリットを得られます。
    情報漏洩対策が「業務を縛るもの」から、「業務を安全に回すための基盤」へと変わるのです。


    情報システム部は“守る部門”から“設計する部門”へ

    情報漏洩対策は、ツール導入やルール強化だけで完結するものではありません。
    重要なのは、人がミスをする前提で業務全体をどう設計するかという視点です。

    セキュアブラウザのようなソリューションは、そのための一つの選択肢に過ぎません。しかし、情シスの運用負荷を下げながら、現場の業務スピードを落とさずにリスクを抑えるという点で、非常に現実的な手段です。

    これからの情報システム部は、
    「最後に責任を取る部門」ではなく、
    安全に業務が回り続ける仕組みを設計する部門として、より重要な役割を担っていくことになるでしょう。

  • セキュリティジレンマに悩む中小企業の情シス

    セキュリティジレンマに悩む中小企業の情シス

    ―「守りたい」と「使わせたい」の板挟み―

    中小企業の情報システム部(情シス)は、常に難しい立場に置かれています。
    それがいわゆる**「セキュリティジレンマ」**です。

    セキュリティを強化すれば業務が止まる。
    業務効率を優先すればリスクが高まる。

    この相反する要求の狭間で、情シスは日々判断を迫られています。


    セキュリティジレンマとは何か

    セキュリティジレンマとは、
    「安全性を高めるほど利便性が下がり、利便性を高めるほどリスクが増す」
    という構造的な矛盾を指します。

    例えば、

    • パスワードを厳格にすれば、ログインできない問い合わせが増える
    • USBや私物端末を禁止すれば、現場の作業が滞る
    • VPNを強制すれば、「遅い」「つながらない」という不満が噴出する

    どれも「正しい判断」であるにもかかわらず、結果的に情シスが責められやすいのが特徴です。


    中小企業の情シスあるある①

    「情シス=IT何でも屋」問題

    中小企業では、情シスが少人数、場合によっては1人情シスというケースも珍しくありません。

    • PCの初期設定
    • ネットが遅いという相談
    • 業務システムの選定
    • セキュリティ事故対応
    • なぜかExcelの使い方相談まで

    本来は戦略的にITを考えるべき立場でありながら、日常業務に追われ、守りの対応だけで手一杯になりがちです。

    その結果、「本当は危ないと分かっているが、止められない」という妥協が積み重なっていきます。


    中小企業の情シスあるある②

    「事故が起きるまで評価されない」

    セキュリティは、何も起きないことが成果です。
    しかしこれは裏を返すと、「平時は評価されにくい」ということでもあります。

    • 何年も事故が起きなければ「何もしていない」と見られる
    • 事故が起きた瞬間、「なぜ防げなかったのか」と責任を問われる

    この構造が、情シスを過度に保守的にし、現場との対立を深める原因にもなっています。


    中小企業の情シスあるある③

    現場「便利にしたい」vs 情シス「守りたい」

    現場は言います。

    • 「個人のスマホの方が早い」
    • 「無料ツールの方が使いやすい」
    • 「今すぐ使いたいから申請は後で」

    一方、情シスは考えます。

    • データはどこに保存されるのか
    • 退職者が出たら管理できるのか
    • 情報漏洩時に説明できるのか

    この価値観のズレこそが、セキュリティジレンマの正体です。


    ジレンマを悪化させる「中小企業特有の事情」

    中小企業では、

    • IT専任人材が少ない
    • 予算が限られている
    • 経営層がITに詳しくない

    といった事情が重なり、「理想的なセキュリティ設計」が難しくなります。

    結果として、

    • ルールはあるが守られていない
    • 例外対応が常態化している
    • 属人管理になっている

    という状態に陥りやすくなります。


    解決の鍵は「制限」ではなく「設計」

    近年、注目されているのは
    **「禁止するセキュリティ」から「前提を変えるセキュリティ」**への転換です。

    例えば、

    • 端末を完全に信用しない
    • 社内・社外という境界に依存しない
    • そもそも端末に情報を残さない

    こうした考え方は、ゼロトラストという概念にも通じます。

    重要なのは、
    「使わせない」ではなく
    「使っても事故になりにくい設計」を考えることです。


    情シスは「現場の敵」ではなく「調整役」

    情シスの役割は、
    セキュリティを盾に業務を止めることではありません。

    • 現場がなぜそれを使いたいのか
    • どこが本当のリスクなのか
    • どこまでなら許容できるのか

    これを言語化し、経営と現場の間で落とし所を設計することが、これからの情シスに求められています。


    まとめ

    セキュリティジレンマは「失敗」ではなく「前提条件」

    セキュリティジレンマは、
    情シスの能力不足ではなく、構造的な問題です。

    特に中小企業では、
    「全部守る」「全部自由にする」
    そのどちらも現実的ではありません。

    だからこそ、

    • 管理しすぎない
    • 信頼しすぎない
    • 事故を前提に設計する

    この発想の転換が、情シスを楽にし、現場との対立を減らします。

    情シスは孤独な部門になりがちですが、
    本来は会社全体の業務を前に進めるためのパートナーです。

    セキュリティと利便性、そのジレンマの中でバランスを取り続けること自体が、
    これからの情シスの「価値」なのかもしれません。

  • BYOD導入の費用対効果 ― “私物スマホを使うメリット”をどう企業に還元するか

    BYOD導入の費用対効果 ― “私物スマホを使うメリット”をどう企業に還元するか

    近年、リモートワークやフレキシブルな働き方の普及により、
    企業で BYOD(Bring Your Own Device:私物デバイス活用) を導入する動きが加速しています。
    とはいえ、現場の担当者からは

    • 「なんで業務に私物スマホを使わなきゃいけないの?」
    • 「手当が少ないと割に合わない」
    • 「セキュリティ大丈夫?」

    といった懸念が多いのも事実です。

    しかし、ファイナンス面にフォーカスすると、BYODは 非常に費用対効果が高い施策 であり、
    適切なルールとツールを整えることで企業にも従業員にもメリットが大きい仕組みになります。


    1. BYOD導入によるコスト削減効果

    ① 端末購入・保守コストの削減(最大50〜70%)

    企業支給スマホの場合、以下のコストが必ず発生します:

    • 端末代(3〜10万円/台)
    • 通信費(2,000〜4,000円/月)
    • 管理・キッティング費用
    • 故障リプレース対応

    100名規模の企業なら、年間 数百万円単位のランニングコスト が消えます。
    BYODなら 既存の私物端末を使うため、初期投資がほぼゼロ。

    ② キッティング・管理業務の圧縮(工数40〜60%削減)

    支給端末は

    • 納品管理
    • 初期設定
    • アプリ配布
    • 返却対応
    • 運用記録管理

    など、バックオフィスの負担が非常に重い領域です。

    BYOD + 適切な管理ツールを使えば、
    端末管理のほとんどが “アプリ配信だけ” に簡略化 されます。

    ③ 紛失・故障リスクのコスト低減

    支給端末は紛失・破損による交換リスクが常に伴いますが、
    私物端末なら 交換リスクは本人負担 のため、企業の損害リスクが大幅に減ります。


    2. BYODが生産性向上につながる理由

    ① 使い慣れた端末で作業効率UP

    私物スマホは

    • 操作に慣れている
    • アプリの切り替えが速い
    • 通知設定が最適化されている

    など、支給端末よりも “日常的に触るからこそ効率が高い” というメリットがあります。

    ② 外出・リモート対応の即時性が上がる

    支給端末を持ち歩かないケースは多いですが、
    私物スマホなら常に携帯しているため

    • 緊急連絡
    • 顧客対応
    • 進捗報告

    などが 即レス化 します。

    結果として、営業・現場・管理のあらゆる部門でレスポンス速度が向上します。

    ③ 社内コラボレーションの活性化

    チャット・通話・ファイル共有など、
    コミュニケーションツールが日常動線に入り、
    実質的に社内コラボレーションの活性化とスピードアップをもたらします。


    3. 従業員側の“不満ポイント”をどう解消するか

    BYOD導入でよくある不満は以下です:

    • 仕事で個人スマホを使うのは嫌
    • セキュリティが心配
    • 私物と仕事の通知が混ざるのが嫌
    • 手当が少ない

    これらの解決には 三本柱 が重要です。


    ① 私物データと業務データの分離

    業務アプリが端末内に情報を残さない仕組みが必須。
    ブラウザ仮想化やゼロトラスト設計のツールなら、
    スマホ本体にデータが残らず、紛失時の情報漏えい対策ができます。


    ② 業務通知の制御(仕事のON/OFF)

    業務アプリの通知制限・自動ログオフなど、
    プライベート時間に干渉しない仕組みを整えます。


    ③ BYOD手当の導入

    一般的には 500〜2,000円/月 程度の企業が多いですが、
    “利用アプリ数 × 業務頻度” に応じた基準 を設けると納得度が上がります。


    4. BYODの費用対効果まとめ

    項目効果
    端末コスト大幅削減(初期投資ゼロ)
    管理工数40〜60%削減
    紛失リスク企業負担がほぼゼロに
    生産性即レス化・業務スピード向上
    働き方柔軟性UP、テレワークとも相性◎

    導入の壁は“心理的抵抗”ですが、
    仕組みとルールが整えば 企業も従業員もメリットが大きい制度 です。


    5. SmartGateで“安全 × シンプル”なBYOD運用を実現

    BYOD導入の費用対効果を最大化するには、
    「端末に情報を残さない」 ゼロトラスト思想の運用が欠かせません。

    そこにフィットするのが SmartGate です。

    SmartGate の特徴

    • 端末にデータを残さないアクセス方式
    • 特定アプリや画面キャプチャなどの操作制御
    • デバイス登録不要の柔軟なセキュリティ運用
    • 削減した端末費用の中で導入しやすいコスト構造

    つまり SmartGate を使えば、

    • 私物スマホに会社データが残らない
    • 紛失時も情報漏洩リスクをほぼゼロ
    • デバイス管理の手間が大幅減少
    • 従業員の心理的不安も解消

    という “安全で、現場から嫌がられないBYOD体制” を構築できます。