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タグ: 私用スマホ 業務利用 リスク

  • 人材確保とコスト削減の切り札「BYOD」——生成AI時代に求められる新しいスマホセキュリティ対策とは

    人材確保とコスト削減の切り札「BYOD」——生成AI時代に求められる新しいスマホセキュリティ対策とは


    導入:なぜ今、BYODが再注目されているのか

    近年、多くの企業で「社用スマホを全社員に配布するのはコスト的に厳しい」「採用時に端末準備がネックになる」といった声が増えています。
    その一方で、若手人材を中心に「自分のスマホで業務を完結させたい」というニーズも高まっており、**BYOD(私用端末の業務利用)**は再び現実的な選択肢として注目されています。

    特に以下のような背景がBYODを後押ししています。

    • 採用難による即戦力人材の早期稼働ニーズ
    • 社用端末配布コストの増大
    • テレワーク・現場直行直帰など柔軟な働き方の拡大
    • クラウド業務アプリの普及

    しかし、BYOD導入に踏み切れない最大の理由は、今も昔も変わらず**「セキュリティが不安」**という点です。


    新たなリスク:生成AIとシャドーITがBYODを加速させている

    近年のセキュリティ環境で見逃せないのが、生成AIとシャドーITの拡大です。

    例えば、

    • 業務資料をChatGPTなどの生成AIにコピペして要約
    • 私用クラウドに業務ファイルを保存して自宅作業
    • 無断で業務用チャットツールを導入

    こうした行為は、悪意がなくても情報漏えいリスクを大幅に高めます

    社用端末であれば制御しやすい行為も、BYOD環境では把握すらできないケースが多く、
    「BYOD=端末管理ができない=リスクが高い」と認識されがちです。

    しかし実際には、“端末を縛る”よりも“アクセスを制御する”方が現実的な時代に入っています。


    発想の転換:端末管理より「認証」と「利用範囲制御」が本質

    BYOD対策というと、まずMDM(端末管理)を思い浮かべる方が多いですが、
    現場での運用を見ると次のような課題も多くあります。

    • 私物への管理アプリ導入に従業員が抵抗
    • OSアップデートや機種差異による管理工数増大
    • すべての私用端末を完全管理するのは現実的でない

    そこで重要になるのが、

    • 誰がアクセスしているか(ID管理)
    • どのサービスにアクセスできるか(権限制御)
    • どんな認証方式か(多要素認証)

    といったアクセス制御中心のセキュリティ設計です。

    仮に私用スマホがマルウェアに感染していたとしても、
    社内システムや業務クラウドへ不正ログインできなければ被害は限定されます。

    つまりBYOD環境では、

    端末を完全に信用しない前提で、システム側を守る

    という考え方が重要になります。


    SMS詐欺・なりすまし被害が企業にも波及

    最近増えているのが、SMSやメッセージアプリ経由のなりすまし被害です。

    • 宅配通知を装ったフィッシングSMS
    • 社内関係者を装った不正ログイン
    • 取引先を騙った請求書詐欺

    これらは個人被害に留まらず、
    そのまま企業アカウント侵害につながるケースも増えています。

    BYOD環境では、

    • 私用アプリと業務アプリの境界が曖昧
    • 不正リンクを踏むリスクが高い
    • 端末変更時のアカウント管理が煩雑

    といった状況が重なり、ID乗っ取りが最大のリスク要因になっています。

    だからこそ、BYOD時代のセキュリティは
    「端末管理」よりも**「ID管理と認証強化」**が最優先課題になっているのです。


    BYODを活かしながら安全性を確保する現実的アプローチ

    では、コストも運用負荷も抑えつつ、BYODを安全に運用するにはどうすればよいのでしょうか。

    現実的な対策は次の組み合わせです。

    ① IDの一元管理と即時無効化

    • 退職・異動時に即アカウント停止
    • 複数サービスのID管理を統合
    • 属人化したアカウント管理の排除

    ② 多要素認証(MFA)の標準化

    • パスワード流出だけでは侵入できない
    • なりすまし・フィッシング被害の抑止

    ③ 利用サービスの可視化と制御

    • 業務利用してよいクラウドサービスの明確化
    • シャドーITの抑止

    ④ 端末管理は「必要な範囲」に限定

    • 全端末フル管理ではなく業務アプリ領域のみ制御
    • 従業員の抵抗感を下げつつ最低限の統制を確保

    この設計であれば、
    BYODの柔軟性を維持しながらセキュリティ水準を引き上げることが可能です。


    SmartGateならBYOD前提のセキュリティ設計が可能

    こうしたBYOD時代の課題に対し、SmartGateは「IDと認証」を軸にしたセキュリティ対策を提供しています。

    • クラウドサービスへのアクセスをIDベースで統制
    • 多要素認証によるなりすまし防止
    • 退職・端末変更時の即時アカウント制御
    • MDM連携による端末状態チェックとの組み合わせも可能

    つまり、

    私用スマホはそのまま使いながら、
    会社のシステムだけは厳格に守る

    というBYODに最適化された構成が実現できます。

    社用端末配布コストを抑えつつ、
    情シス・総務の運用負荷も増やさない形でセキュリティを強化できる点は、
    人手不足に悩む中小企業にとって大きなメリットと言えるでしょう。


    まとめ:BYODは「妥協策」ではなく「戦略的選択」へ

    かつてBYODは「仕方なく選ぶ妥協策」という位置づけでしたが、
    現在では、

    • 採用力強化
    • 働き方改革
    • ITコスト最適化

    を同時に実現する経営戦略の一部になりつつあります。

    重要なのは、
    BYODを禁止するか許可するかではなく、

    BYOD前提で、どう守るか

    という設計思想に切り替えることです。

    SmartGateのようにID・認証を中心としたセキュリティ基盤を整えることで、
    柔軟な働き方と情報セキュリティの両立は十分に実現可能です。