お役立ちコラム集

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【3分かんたん解説】多要素認証(MFA)とは何か?

なぜ今、企業セキュリティの“前提条件”になっているのか

近年、企業の情報漏洩事故の多くは「不正ログイン」を起点として発生しています。その原因の大半は、IDとパスワードだけに依存した単要素認証です。
この課題に対する最も現実的かつ効果的な対策が、**多要素認証(Multi-Factor Authentication:MFA)**です。

MFAは「セキュリティを強化する追加オプション」ではなく、もはやクラウド時代における必須インフラといっても過言ではありません。


多要素認証の基本構造

「3つの要素」の組み合わせ

多要素認証とは、以下の異なる性質の認証要素を2つ以上組み合わせる認証方式です。

  1. 知識情報(Something you know)
     ・パスワード
     ・PINコード
     ・秘密の質問
  2. 所持情報(Something you have)
     ・スマートフォン
     ・ワンタイムパスワード(OTP)トークン
     ・ICカード、USBキー
  3. 生体情報(Something you are)
     ・指紋
     ・顔認証
     ・虹彩認証

重要なのは「2段階認証=MFA」ではない点です。
同じ要素を2回使っても多要素にはならないため、
例:

  • パスワード+秘密の質問 → ❌
  • パスワード+スマホOTP → ⭕

という違いがあります。


MFAが必須になった背景

パスワードは“もう守れない”

MFAが急速に普及した背景には、以下の現実があります。

  • フィッシング攻撃の高度化
  • ダークウェブでのID・パスワード流通
  • パスワード使い回しの常態化
  • クラウド利用による社外アクセス増加

特にSaaSやクラウドサービスでは「社内ネットワーク」という境界が消え、
認証=セキュリティの最前線になっています。

実際、MicrosoftやGoogleは
「MFAを導入するだけで不正ログインの9割以上を防げる」
と公表しており、対費用効果の面でも極めて優秀です。


多要素認証の代表的な方式

1. ワンタイムパスワード(OTP)

  • SMS認証
  • 認証アプリ(Google Authenticator等)

導入しやすい一方、SMSはSIMスワップ攻撃のリスクがあります。

2. プッシュ認証

スマホに「ログイン許可」の通知を送り、タップで認証。
ユーザー体験が良く、近年主流になりつつあります。

3. ハードウェアトークン

物理デバイスを用いるため安全性は高いが、管理コストが課題。

4. 生体認証

利便性が高く、パスワードレス化とも相性が良い方式です。


MFA導入で失敗しやすいポイント

多要素認証は「入れれば終わり」ではありません。
よくある失敗例として、

  • 利便性を無視して現場に嫌われる
  • SaaSごとにMFAがバラバラ
  • 例外運用(管理者・特権ID)が甘い
  • BYODや私物スマホとの整理不足

といった点があります。

重要なのは「セキュリティ」と「業務効率」の両立です。


MFAは“単体”ではなく“統合”が鍵

現実の企業環境では、

  • Microsoft 365
  • Google Workspace
  • 各種業務SaaS
  • VPN、VDI、リモートアクセス

など複数のシステムが混在します。

そのため、
ID管理・SSO・アクセス制御とMFAを一体で設計すること
が、運用負荷とセキュリティ強度を両立するポイントになります。


SmartGateが担う役割

MFAを「現実解」にするために

こうした背景の中で、SmartGateは
多要素認証を含む統合的なアクセス制御基盤として位置づけられます。

  • SSOとMFAを組み合わせた一元管理
  • クラウド/オンプレ混在環境への対応
  • 利用者・デバイス・場所に応じた柔軟な認証制御
  • 過度な操作を強いないユーザー体験設計

「強いけれど使われないセキュリティ」ではなく、
“業務を止めずに守る”ためのMFA運用を実現できる点が特徴です。


まとめ

MFAは「導入」ではなく「設計」の時代へ

多要素認証は、

  • 情報漏洩対策
  • クラウド活用
  • テレワーク・BYOD
  • ゼロトラスト

すべての土台となる技術です。

これからの企業に求められるのは、
MFAをどう組み込み、どう運用するかという視点です。

SmartGateのような統合型ソリューションを活用しながら、
自社の業務とリスクに合った認証設計を行うことが、
これからのセキュリティ対策の“スタンダード”になっていくでしょう。